風疹の感染拡大が続いています。妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が起きるおそれがあります。あなたは風疹についてどれくらい知っていますか?
流行中の風疹についてあなたが知らない8つのこと pic.twitter.com/uRHxiTUflE
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) 2018年9月26日
「1回かかったから大丈夫!」の誤解
風疹に関するご質問やご意見で多く寄せられるのが、「自分は子どものころに風疹にかかった、またはワクチンの接種を受けた記憶があるので大丈夫」というものです。
ほんとうに大丈夫なのか。
まず予防接種については、1回の予防接種では、ウイルスに感染するのを防ぐ「抗体」が体の中で十分作られないケースが、専門家によりますと5%弱あるということです。割合は少ないものの、確実ではないということです。
また、過去に一度予防接種を受けたことがあっても時間の経過にともなって「抗体」が減少することがあり、感染する可能性があるということです。
このため今の子どもたちは2回接種を受けてワクチンの効果を高めていますが、 平成2年4月1日以前に生まれた人は、子どものころに1回しか接種の機会がありませんでした。
専門家は「妊娠を希望している女性は特に2回目を受けてほしい」と呼びかけています。一度風疹にかかった人は、多くの場合、生涯風疹にかかることはないといわれています。ただ、子どものころ風疹にかかった記憶があるという方の中には、実際には「はしか」や「リンゴ病」など別の病気だったのを本人や親が勘違いしているケースも少なくありません。
ある専門家が風疹にかかったことがあると答えた人の血液検査をしたところ、約半数が実際には風疹ではなかった、という調査結果があります。以前は医師が症状だけで風疹と診断するケースもあったため、診断が間違っていたこともあり得るのです。
「昔1回かかったから、接種を受けたから大丈夫」という「思い込み」にはご注意ください。